ある事ない事書きなぐり

適当にやっています。

リトライ性とステージ分岐

ビルの上を走り抜けるアクションゲーム、ミラーズエッジを購入してプレイしました。
・ミラーズエッジ
http://mirrorsedge.jp/


先日の記事で海外のレビューを紹介した通り、非常に難易度が高く何度もリトライをしなければならず、一言で例えるなら「リングの無いソニック」といった印象。
遊んでいてストレスのたまる場面が多く感じられます。


このゲームはジャンプ、しゃがみ、振り向き、格闘の4つのボタンを手順よく押す、もしくは組み合わせでアクションが行われるのですが、これらのアクションを成功させると走る速度がどんどん上がっていくような仕組みになっています。


FPS特有の自キャラの周りが把握できない事と、つかまるときにカメラが壁に近くなり視界がふさがれ周り状況を把握できない事、スピードの上昇とともに視界が一点に集中されていく(速度に応じて得られる情報が少なくなっていく)事、敵の存在によってその場にとどまることが許されない事から、少ない情報で瞬時に方向を判断する事を余儀なくされています。


瞬時の方向+順次の操作精度の高さによってミスが発生しやすく、ミスがそのままリトライにつながるため非常にリトライが多くなります。
リトライ時に生々しいグチャという音が流れるのですが、繰り返すたびに気が滅入ってきます。


車を運転した事がある人なら、速度の上昇によって視界は前方に集中し情報が少なくなっていく事は経験があると思います。
その中で瞬時にアクションをこなす、というゲームに仕上がったわけですが、何処に着地したかったのかどっちつかずという印象でした。

      • -


本当の問題点は?
問題点は速度に応じた情報量の低下なので、速度によって情報量を上げる。
カメラを引き周辺の視界を広くするや、レーダーや矢印などの類が増えるなどで情報量を増やす。
そもそもなぜ情報量の低下が問題となるのでしょうか?


ミラーズエッジの一番の問題はリカバー性ではないかと考えています。 
ダイナマイト刑事の駆け抜ける場面ではタイミングやボタンを失敗すると、別の場面としてゲームが進行し、決してゲームオーバーにはなりません。
ボーダーダウンの様に、その箇所のミッションはミスによってステージが分岐し、プレイヤーのスキルによって変わっていく、という形にする事によって、ミスに対するペナルティをリトライ以外の方法で表現できたのではないかと考えています。
落ちたなら、落ちた先で走り抜けれよかったのではないでしょうか。


正解の行動以外を許さないのではなく、それ以外の行動を許容する事によって、各オブジェクトを利用に意味が強くなったはずです。
もし落ちた先で更に道が用意されていたなら、今とは違った評価を得る事が出来たのではないでしょうか?

      • -


ゲームのリアルさとは?
リアルという言葉は現実世界の出来事の様のとらわれがちですが、リアルとはどういう事なのでしょうか。
ゲームでも映画でも小説でも、その中で起こっている事が、その世界のリアルなのではないでしょうか。
例えばゲームであれば、ゲーム内の世界でのリアルを納得させる事ができるか、が重要なのではないかと思います。
決して現実で起こることを再現する事がリアルではないのです。


近年ハードの進化によってリアルさという言葉が使われる様になりましたが、ゲーム内の世界のリアルさを作り出し納得させる事がゲームをつくるという事ではないかと思います。


かいてんパティシエ!では、ステージを掴み回すというリアルを用意しました。
しかしその原理は説明はしませんでした。
それによって違和感無くゲームに入れるなら、逆に説明を行わない事が「不思議だけど、こういう物なんだ」というリアルさを納得させる手段だと考えているからです。


現実世界のルールが必ずしもゲームに適したリアルさであるのか、という事に疑問をもってほしいと思います。
それによってミラーズエッジのリトライ性も大きく変わったのではないかと思います。


スパイダーマン GAMEにて「活躍中・・・」
http://jp.youtube.com/watch?v=Qg8RQHsEvL0
60秒までの池に落ちるシーンや、ビルに激突してそのまま登るなど、リカバー性にオブジェクトがより利用するものといして存在しています。
演出の過剰さを見てもリトライ性によって幅が広がっている事は間違いありません。
グレートラグタイムショーを参照。

      • -


グラディウスのリカバー性。
前回の記事でグラディウスの新たな方向性を提案しました。
・2008-12-01 グラディウスの現在過去未来
http://d.hatena.ne.jp/DK_alpha/20081201


武器の選択やオプションの配置によって、ステージの分岐を行わせる事で、リカバー性が高くなるのではないかと考えています。
ここで新たな提案をしたいと思います。


武装やオプションの配置による地形破壊と、地形破壊によるステージの分岐」


例えば、神殿の中で頭上の天井を破壊したなら、上に進むステージに分岐し上昇しながら戦うなど、武装にあったステージへ分岐してはどうか、と考えています。
ダライアスがクリア後にステージを分岐させていましたが、数と武装から逆算してどうしても似た構成のステージになってしまうという問題がありました。


エディットを中心に再構成するのであれば、武装の使い分けを解決し、かつ分岐をダイナミックに演出する事でリカバー性、リトライ性を増す事ができるはずです。